2009.09.11. 金曜日

CFD 銘柄紹介 GOLD(金)

What’s GOLD(金)

gold_image01

「GOLD(金)」の動向を把握できれば世界が見えるといわれるほど超メジャー銘柄です。

最近では、特定の国の信用リスクや為替の動向も気にせず取引できるため「無国籍通貨」の「GOLD(金)」などとも言われています。

まずは2009年5月現在の「GOLD(金)」の需要動向からご紹介します。

金の需要量、中国が世界最大に

2009年1-3月期の中国の金の需要量が世界最大の金需要国インドを上回ったことが国際的な金の調査期間などの世界需要統計で明らかになりました。

中国では金投資の規制緩和や環境整備が進んでおり、金投資熱が高まっています。
昨年は上海の商品先物市場で金が上場されてますが、宝飾品としての需要も伸びています。

一方、インドは景気後退の影響から金の需要が大幅に落ち込んでいます。

また、中国は非鉄金属や石油、穀物等の幅広い商品の備蓄をしておりますが、2009年3月末時点のデータからは準備資産として金を積み増ししています。

主要国や機関の金保有量と外貨準備に占める比率は以下の通りです。

順位 国・機関 保有量 外貨準備に占める比率
1位
米国
8133トン
78.9%
2位
ドイツ
3412トン
71.5%
3位
IMF
3217トン
4位
フランス
2487トン
72.6%
5位
イタリア
2451トン
66.5%
6位
中国
1054トン
1.7%
(※2009年は600トン 0.9%)
7位
スイス
1040トン
41.1%
8位
日本
765トン
2.2%

世界の「GOLD(金)」市場

「GOLD(金)」には先物を取引する市場と、現物を取引する市場があります。

現物取引の中心はロンドンで、「GOLD(金)」の現物価格はロンドンの金市場で1日2回値決めされる価格(フィキシング・プライス)が指標になっています。

一方、「GOLD(金)」の先物市場はニューヨーク市場が中心になります。
現在では先物市場のほうが市場規模が大きいので、ニューヨーク市場が「GOLD(金)」の価格全体をリードしているといえます。

このほか、日本や香港、シンガポール、韓国などのアジア勢から、チューリッヒ、ブラジルなどにも金の取引市場があります。

「GOLD(金)」相場を動かす変動要因

■1998年からの「NY金」と「東京金」の月足チャート
gold_image02

「GOLD(金)」の価格に影響する要因は多岐にわたります。

通貨、金利動向、株式・債券動向、国際情勢、ファンドマネーや年金動向、鉱山会社の供給事情やヘッジ戦略事情、アジアや中東地域での消費・投資動向などetc・・です。

価格変動を見極めるポイントとして

1.為替の影響(特にドル)

「GOLD(金)」価格はドル建てなので、ドル相場の上昇、もしくは見通しとしてドル高の見通しが継続すると「GOLD(金)」価格にとっては値下がりの材料になります。
理由としては…

>>ドル買い(ドル高相場)が続くと米国の株式、国債、不動産などのいわゆる「ドル建て資産」の価値が高まり、購入意欲が助長されることにより投資資金が「GOLD(金)」から流出しやすくなります。
欧州などの消費国ではドル高に推移すればユーロ建ての「GOLD(金)」価格が上昇するので、売却してドルの資産を買い付けるようになります。
(最近ではドル高になっても、インフレ懸念とともに「GOLD(金)」は買われやすくなっています。)

>>ドル買い=ドル高相場が続くと米国内の輸入物価が低下(輸入コストが下がるため)、インフレ圧力を抑える効果が出始めることにより、インフレ・ヘッジとしての「GOLD(金)」投資の魅力が減退します。

2.有事の「GOLD(金)」買い

1987年のブラック・マンデー(NY株式市場の暴落を発端とした世界同時株安)の際に「GOLD(金)」が急騰しました。
最近では2007年の米国サブプライムローン問題や、記憶に新しい2008年のリーマンショックの際に、「GOLD(金)」が資金の逃避先として買われました。

3.株式市場の動向

株式市場(マーケット)は景気動向の重要な指標となります。
株価の上昇は将来の景気拡大を予想させ、工業用需要の拡大や個人の可処分所得の増大、また、インフレ上昇懸念を高める為に「GOLD(金)」価格の値上がり材料になります。

ただし、近年では金融、通貨から現物、先物市場までマネーゲームの場としての性格を強め、投機資金が株式市場に流入したり、「GOLD(金)」市場に流入するといった状況がしばしば起こるようになりました。

そのため、株価の上昇は株式市場への投機資金の流入を意味するため、「GOLD(金)」にとって値下がり材料になる時もあれば、逆のケースの時もあります。

4.CRB指数(「GOLD(金)」価格と連動性が強い指標)

インフレ動向に敏感な「GOLD(金)」価格ですが、インフレ動向については特に米国の物価指数が注目されます。
代表的な物価指数としては消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)が挙げられますが中長期のインフレ傾向を見る上では注目されます。

また、世界中の物価指数以外でも、インフレ動向を占う指標として注目されるのはCRB指数です。
CRBとは米国のCommodity Research Bureau社が米国の先物市場に上場している商品のうちの19品目(金、銀、原油、アルミ、コーン、小麦、砂糖、天然ガス、牛)の価格を指数化したもので、代表的な商品指数とされています。

「GOLD(金)」価格はCRB指数と似た動きをする傾向があり、近年ではCRB指数が先行して高騰し、金価格がそれを追う形で急上昇する傾向が強い状況です。

■2000年からのCRB指数
gold_image03

「GOLD(金)」の消費動向

1.中国の需要

中国では歴史的に個人の「GOLD(金)」の保有を禁止していましたが、WTOへの加盟をきっかけに中国政府は自由化の流れにシフトしはじめました。

まず、2002年に上海へ「金」取引所が開設され「金」の現物取引が開始しました。2008年には金先物取引も開始され、国内での規制緩和が進んでおります。また、同時に「GOLD(金)」の需要も毎年15%以上の伸びを続け年々拡大をしています。

2.インドの需要

インドでは4月~5月と10月~11月の婚礼シーズンでは「GOLD(金)」の需要が花嫁の貢物になることから高まるのは有名な話です。

市場調査を行う国際機関によると今後、インドの年間需要は1000トンに達すると予想されます。
この数字は世界の「GOLD(金)」需要の25%を占める計算になります。

3.中東の需要

過去において中東の「GOLD(金)」の需要は宝飾品が中心でした。
しかし最近は原油の高騰もあり、オイルマネーの新しい投資対象として新たな資金の逃避先として「GOLD(金)」の需要が顕著です。

4.金ETFの増加

欧米の機関投資家は米国多発テロやリーマンショックを経験し、株式や債券、不動産投資信託以外に「金」の現物購入が目立ちましたが、金ETFが登場したことから機関投資家の長期資金が大量に金ETFへ流入してきております。

「GOLD(金)」の供給動向

世界全体の年間供給量は1970年代前半は約1500トン、1985年に2000トン台に乗せた後も増加傾向が続き、1990年代には3000トンに増加、97年から2000年までは4000トンを記録しました。

ただし2001年以降は4000トン台を割り込む年も見られるようになりました。

1.中国

中国の金生産は1979年以降、平均で年間10%前後増加し、2005年には224トンと過去最高を記録しました。
2000年には1200件の金鉱山プロジエクトがあるとしており、対外投資増加も加味しますと今後も金生産の増加が継続すると予想されます。

2.南アフリカの供給

南アフリカで金鉱山のある地域は縦300キロ、横150キロの膨大なエリアで、多数の鉱山がこの鉱帯を堀り進んでいます。
生産高は1970年の1000トンをピークに減少し、1996年には494.6トンと減少傾向が続いています。
このため、世界全体の鉱山生産に占める南アフリカのシエアは1970年の67%から2005年には11.8%まで低下しています。

3.南米と東南アジア

1990年代からはアルゼンチン、ペルーなどの南米諸国、インドネシアなどの東南アジア諸国の生産量が目立ちます。

特に南米ペルーの生産増加は著しく2005年の生産高が207.8トンとなり、過去7年で2倍以上に増加しました。
東南アジアではインドネシアの金生産が2001年にピークの182.9トンとなり、1990年の17.6トンから約10倍に増加しました。

「GOLD(金)」の歴史

金は約8000年前に砂金もしくは露頭の自然金という形で発見されたといわれてます。

そして、金が精製、加工され始めたのは古代エジプト王朝時代(紀元前4000~紀元前332年)とされています。
また、有名な「東方見聞録」(マルコポーロ)では日本が「黄金の国ジパング」としてヨーロッパ諸国に紹介されました。近代では1944年に発足したIMF(国際通貨基金)体制のもと、米国では金本位制度を導入し、1トロイオンス=35ドルでドルと金地金を交換できるようにしました。

そして、1973年には為替相場が固定相場制から変動相場制に移行したため、金と各国通貨の関係も絶たれてしまい、それ以降、金も為替相場もそれぞれ独立した市場を形成するようになりました。

今日、海外マーケットの「GOLD(金)」がドル建て表示になっているのは、歴史的にも金とドルの結びつきが強かった強かった名残りと言っても過言ではないかと思います。

■歴史から紐解くドルとGOLD(金)の歩み

1944年
ブレトン・ウッズ協定
金1トロイオンス当たり35ドルで交換が定められ、同時に各国通貨にドルに対する一定の交換レートが定められた。円とドルとの交換レートは1ドル=360円に。
1971年
ニクソンショック
ニクソンショックとは1971年アメリカ合衆国が、それまでの固定比率によるドルと金の交換を停止したことにより、国際金融の枠組みの大幅な変化が生じはじめた。
1973年
為替相場が変動相場制に移行
主要国の為替相場が、固定相場制から変動相場制に移行。
1978年
1978年 日本の金取引自由化
1980年
金の国際価格が最高値を記録
イラン革命による原油価格高騰の第二次オイルショック、旧ソ連アフガニスタン侵攻等の有事が相次ぎ「有事の金買い」の状況になり、約2年で金価格が4倍以上に高騰。
1985年
プラザ合意
ニューヨークのプラザホテルにおいてG5(米国、日本、イギリス、フランス、旧西ドイツ)で、急騰していたドルについて為替レートをドル安に調整することで合意。その後、約10年にわたり円高ドル安が進行。
1990年
インドの金自由化がスタート
インドの金の取引は自由化になったことにより、取引量が約4倍に拡大。
1999年1月
ユーロ誕生
欧州統一通貨のユーロが誕生。巨大な経済圏のヨーロッパ全体をカバーする通貨が誕生したことにより、それまで基軸通貨として君臨していたドルの地位は相対的に低下し始めました。
1999年9月
金に関するワシントン協定の発表
「金に関するワシントン協定の発表」がECB(欧州中央銀行)と欧州の各国中央銀行14行から発表さた。
2001年9月
米国同時多発テロ
「有事の金」の本領が発揮されその後のイラク戦争などにも「金」価格が反応するようになった。
2002年
上海金取引所で金取引が開始
金取引が開始されてから中国国内で金取引の自由化が進みはじめた。
2003年
オーストラリアで金ETF上場
世界で初めてオーストラリアに金ETFが上場され、その後欧米の主要証券取引所にも上場された。
2007年
日本で金ETF市場が創設
同年、大阪証券取引所に金ETFが上場され、国内で金ETFの販売が人気に。
2008年1月
GOLDの値段が史上最高値を更新
ニューヨークGOLDが史上最高値の1033ドルを記録。
Tags: ニューヨーク, 欧米, 株価, トロイオンス, 増加, 急騰, ドル安, ユーロ

ご覧の記事は参考になりましたか?